2014年12月16日火曜日

牡蠣(かき)

冬の食材の王様的存在の牡蠣(かき)。漢方薬の材料になります。使う部分はマガキの殻の部分になります。風化させてから使用します。殻の部分はそのまま使わずに7~8年外気に晒したものが良い品です。殻の厚い天然牡蠣が望ましい良品とされています。
成分的には炭酸カルシウムや燐酸カルシウムが含まれます。鎮静作用や制酸作用があり漢方薬処方の安中散(あんちゅうさん)や柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などの中にふくまれて精神不安、不眠症状、動悸に使われています。

2014年11月5日水曜日

ホウの木

ホウの木と言ってもイメージが湧いてこないでしょう。鎌倉彫の素材の木やホウ葉蒸しに使われている大きな葉がそれにあたります。漢方では葉ではなく樹皮を使い厚朴(こうぼく)といいます。モクレン科のホウの木は樹皮も独特な香りがあります。お腹の膨満感を取り去る作用や腹痛や咳、神経症に効果的です。漢方処方としては半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)が有名です。

2014年8月21日木曜日

リンドウ

リンドウは8~9月頃に三角形状の花弁の形で紫色や白い花を咲かせます。

お花屋さんでも良く見かけます。漢方薬としては根、根茎を使います。

成分はゲンチオピクリンやゲンチアニンが含まれ
竜胆(りゅうたん)と言う名前になります。

味は苦く胃液の分泌を促す作用や胃の運動機能を改善する作用や体の中に溜まった「湿熱(しつねつ)」を取り去る効果があります。竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)が漢方処方としては有名です。

2014年7月5日土曜日

くちなし

真っ白い花、香りが良いので庭の植木としても良く見られます。実は晩秋に紅く熟します。薬用の部分は実です。名前の由来は実は殻があり中に子を包んでいるが熟しても口が開かないので「くちなし」と名づけられた様です。同じ形態で熟すると口が開くものにはザクロ、クリ、ツバキがあります。くちなしの実を乾燥して粉末にし、打ち身や捻挫におろしショウガを加えて、酢で練ったものを湿布すると効果的です。咽喉の腫れや黄疸にも煎じた液を服用したり、うがいとして使われていました。